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ジャパンコマースはイギリスの真鍮金物をメインに扱う輸入金物の専門店です。

ジャパンコマースの真鍮製品 -デザインと品質-

金具としての使い易さ、汎用性のあるデザイン

商品イメージ1

弊社の取り扱っているデザインは、ヴィクトリアンスタイル或いはアーリーアメリカンスタイルと総称されているものです。
しかし、現在世界中にある真鍮金物のデザインは非常に多岐に渡り一概に述べる事が出来ません。
例を挙げると、独立前のアメリカでイギリスの植民地であった地方フランスの殖民地であった地方等、宗主国の影響を強く受けて発展したデザイン。 入植者の出身国の影響を受けて発展したデザイン。あるいは十字軍の遠征を起源とする各国、各時代に共通のデザイン等があります。 これらの様々な背景を持つ真鍮金具の中から弊社が皆様に提供する真鍮金具を選ぶ基準としてこのように考えています。


ジャパンコマースが取り扱う真鍮金物

1.イギリスのチューダー、エドワード、ジョージ、ヴィクトリア王朝の物。
2.アメリカまたフランスの田舎で、贅肉をそぎ落としながらシンプルなデザインに発達したアーリーアメリカンとかフレンチカントリースタイルと総称される物。
3.軍艦、捕鯨船に使われていたものでも、錨、綱など海を直接的にイメージするモチーフができるだけ排除されている物。
4.現在に至る迄、ごく当たり前に生産され、ごく当たり前に、生活の道具として使われ続けている物。
5.比較的日本の住宅事情、デザインに融合し易いデザインを持つ物。
6.日本人の価格感覚に合致した物。

※フックの出自に就きましては、マーブルフック(2頭、3頭)はヴィクトリアンスタイル、ハート座フック(3-1/4")は捕鯨船で使われていた物であることは判っています。  他のフックについては船舶で使用されていた物という事迄は判っていますが、軍艦か捕鯨船か、或は交易船かは判明していません。

※鋳鉄フックは船舶ではなく、納屋用で、住宅用ではありません。デザインの出自も、イギリスのノーフォークスタイルであるのか、サッフォークスタイルであるのか、あるいはスペインの影響を受けているのかは不明です。

※弊社取扱のブラスウェアーと同じデザインの物は西洋骨董店でも売られていますが、弊社での取扱品はアンティーク商品ではなく、レプリカに近い物です。

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真鍮製品へのこだわり -50年使えるデザインと品質-

映画「風とともに去りぬ」のヒロイン、スカーレット=オハラの実家、タラの家、「マイフェアーレディー」のヒギンス教授の書斎や居間、また「真昼の決闘」でゲイリー=クーパーが演じた保安官がバーボンをショットグラスで煽ったサル―ンや保安官事務所の中で使われていた家具や建具の金物を思い出して下さい。

名画と呼ばれる映画の小道具は時代考証が行われ、その時代に使われていた物が正確に復元(レプリカ)されています。弊社で提供する真鍮製品は復元された物ではなく当時から全く同じデザイン、サイズで作り続けられている物ばかりです。そういう意味ではレプリカとは多少異なります。

戦後、私達日本人は生産効率を追及して高度な経済成長を成し遂げました。生産効率とは工場がいかに安く、大量に、早く生産するかという事を追求し、生産されたものを使う側の感性を全く無視したものです。他方で日本古来の職人達は時代遅れと言われて多くの分野で姿を消しました。今の日本で50年前と同じデザイン、品質のものが骨董屋や古道具屋以外の店で手に入るでしょうか。

生産効率を追求して産業革命を成し遂げたイギリス、大量生産、大量消費の旗振り役のように言われるアメリカでも本当に良い物は何百年も残され当たり前のように使われています。
日本の乗用車メーカー達が何百億円もの開発費を投じて確かに丈夫で故障をしない車は出来ましたが、アストンマーティンやポルシェが持つ感性を持っていない理由がこの辺りにある気がします。

私達の真鍮製品はお客様から「見た目に優しい、触れた感触も良い」とお声を頂きます。それは私達が昔ながらの製造方法を頑なに守っていることに加え、これらを使用する側である王侯貴族が生産効率や価格を無視して自分達が使うのに一番良い物を作らせたという歴史的背景を考えれば当然の事であり、現代の大量生産品とは対極にあります。

弊社で輸入を始めてすでに40年になりますが、初期のお客様から「家を改築したが、真鍮金物は古い家の物を取り外し、磨き直して新しい家に使った」とか、「古い家を壊したので、真鍮金物は全て取り外してフリーマーケットに持って行ったら全部売れた」というようなお便りを頂く事もございます 。
今、日本で普通の物を買って30-50年後に跡形も無くしてしまうのも一つの選択ですが、多少高価でも30-50年後家の改築、家具の買い替えの時「お父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんは良い物を使っていたんだなあ。金物だけでも取っておいて付け替えよう」と思われれば、それ程高い物ではないと思います。必ず50年後迄愛着と誇りを持って使い続けて頂けると信じています。

真鍮金物は材料費、製造コストが高く贅沢で高価な物ですが、欧米では中古品のマーケットが方々にある位大切に使われています。 今、日本で普通の物を買って、数年後に跡形も無くしてしまうよりも、『多少高価でも数世代後まで愛着と誇りを持って、使い続けて頂く』という選択を私達は提案し続けています。


製造のこだわり -伝統的な製造法と職人によるハンドメイド-

伝統的なデザインと製造方法を守る

エドワード、チューダー、ジョージ、ヴィクトリアの各王朝から現代に至る迄、時代に淘汰されることなく愛用され続けています。
私達が生産するにあたって以下の点にこだわり続けています。


ジャパンコマースの製造のこだわり

1.初めて生産された当時のデザイン、サイズと同じである事
2.キャストブラス(鋳造真鍮)である事
3.熟練工によるハンドメイドである事

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1.デザインのこだわり -デザインが数百年変わらない理由-

このこだわりが数百年間も同じ物が愛用され続けている大きな理由の一つであり、日本の方々が漆器や、茶道具のデザイン、材質、製造方法を変えずに今も愛用している事と同じだと考えています。
私達の製造の歴史の中で、「もっと軽く、小さくしたら?」とか、「構造、デザインをもっと単純にして価格を安く」という要望が沢山ありました。 しかし、この20-30年の激しい時代の流れとテクノロジーの発達に併せて、製造方法やデザインに手を加えたものでオリジナルより良い評価を得て、そのデザインが10年以上も定着したものは一つもありませんでした。
そこで私達が学んだ事は『誰にも手を加えられず時代の淘汰に生き残った物には時代や多くの巨匠達をを超越するような才能がない限り、手を加えるべきではなく、それを忠実に復元し、維持して行く事が大切』だという事です。


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2.キャストブラス(鋳造真鍮)のこだわり -伝統的な砂型鋳造-

キャストブラスとは字の如く、『鋳造された真鍮』である事を意味します。
弊社の真鍮製品は砂型を用いて製造する『砂型鋳造』という製造方法を用いています。 砂型鋳造は大型機械による冷間鍛造法と異なり、数世代も技術を伝承している熟練した木型職人が木で母型を彫刻し、それを基に砂型を一つずつ造ります。 出来た砂型に溶融したブラスを流し込み、研磨する事で製造される製品がキャストブラスです。


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3.熟練工によるハンドメイド -技術によって品質が保たれています-

木型のみならず、ブラスの原料の吟味、溶融温度、流し込みの速度など熟練工の手で行われないと冷却時に色の違い、変形、あるいは感触の違いが出ます。 砂型から出された半製品を荒削り、中削り、穴あけ、仕上研磨の工程で完成品となりますが、これらの工程を熟練工が一つずつ丁寧に仕上げています。 この多くの手作業の工程は、最終的には製品に微妙な表情の違いを与え、それが使用時の見た目の優しさにもなっています。 この事からお判り頂けると思いますが、私達の製品はマイクロメーターで計測しその精度を競う性格の物では有りません。 しかし、ハンドメイドにより僅かに出来る「遊び」の部分が天候、季節により収縮を繰り返す「木質の弱点」を補う事が出来ます。