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ジャパンコマースはイギリスの真鍮金物をメインに扱う輸入金物の専門店です。

真鍮(ブラス)について -真鍮金物の特長と歴史-

真鍮とは -銅と亜鉛の合金-

商品イメージ1

真鍮は銅と亜鉛の合金です。特に亜鉛の混合比率が20%以上含まれるものが真鍮であり「黄銅(おうどう)」とも呼ばれます。
これに対して青銅(ブロンズ)は銅と錫(スズ)の合金です。
銅と亜鉛の合金ですので、その含有率により真鍮の性質が銅に近くなったり、亜鉛に近くなったりします。
銅の性質に近くなると、高価、柔らかい、弾力がある、色が赤色になる、傷つき易い、変色し易くなります。
反対に亜鉛の性質に近くなると安価、固い、もろい、色が青金になる、傷つきにくい、変色しにくくなります。
亜鉛の含有量の多いブラスの代表としてはイタリアの真鍮があげられます。



真鍮について

成分 銅と亜鉛の合金不純物として、微量の鉛、鉄、錫等の混入が許容される。
比率 各国の基準、用途により銅と亜鉛の混合比は違う。
特質 耐蝕性、加工性に優れている
判定 正確な成分分析はイオン検出装置による。銅と錫の合金である青銅と混同され易い。
青銅は鉄器が出現するまでは武器に使用された程の硬度を持つが、真鍮にはそれ程の硬度はない。
肉眼による判定は、色調、硬度の感触によるが、錫の混合比率により、非常に真鍮に似た青銅もあり、難しい。

商品イメージ3

真鍮のさび(緑青)について -人体に無害?有害?-

緑青(ろくしょう)は銅が酸化する事で生成される錆です。
1955-1965年代にかけて、緑青有毒説が流布しクレーム問題が頻発しました。1984年8月7日厚生省見解の結論をいえば、緑青で中毒を起こしたと言う報告は見当たりません。また、発ガン性も認められないので毒性があると考える必要はないであろうということです。
また真鍮金物には緑青をデザインの一部と考えて緑青仕上げ(Patina finish)と呼ばれる加工をした物も存在します。
但し、毒性がないからといって緑青をどんどん摂取しなさいという事ではありません。本来的には、緑青をわかすような家庭は、衛生的に問題があるので、銅食器等はきちんと手入れをしなさいということのようです。
緑青については『一般社団法人日本銅センター』に詳しい説明が掲載されています。気になる方はそちらをご覧ください。


真鍮に含まれる銅の作用 -微量銅の殺菌作用-

科学的に証明できないような微量の銅イオンが示す殺菌作用で、1893年に発見され、電車の吊り手、銅貨、病院のドアーノブ等で多く証明されており、国際銅研究会、東京都立衛生研究所、京都大学等での研究報告があります。2008年3月には米国環境保護庁(EPA)も銅の殺菌効果を認めました。(※1)
詳しい実験の内容については『International Copper Association』に掲載されています。

銅の殺菌作用については『一般社団法人日本銅センター』に詳しい説明が掲載されています。気になる方はそちらをご覧ください。

(1)
出典:https://www.copper.org/about/pressreleases/2008/pr2008_Mar_25.html
[Copper Development Association inc. ]より(検索日:2017/3/28)



商品イメージ4

真鍮金物の歴史 -船舶用金物から住宅用金物へ-

真鍮は海水に対する耐食性の良さから大航海時代に船舶用金物として実用的金物としての地歩を固めました。
特にイギリス無敵艦隊の軍艦の儀装品、士官の居住区の家具、建具等の金物として大きな発展を遂げ、近年ステンレスにその座を明け渡すまではねじ、釘等の小さな物に至る迄船舶用金物として王座を占めていました。
現在も、銃弾、砲弾等の武器には大量に使用されていて、素材価格は世界各地で戦争の有無により大きく変動します。 また、加工性のよさ、素材の美しさから、住宅用窓金物、ドア金物、家具金物等、各国、各時代により様々な様式を持ち発展していますが、起源を辿ればかっての船舶用金物に行きつく場合が多いようです。