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ジャパンコマースはイギリスの真鍮金物をメインに扱う輸入金物の専門店です。

クリアラッカー塗装 -塗装の有無の違い-

クリアラッカー塗装とは

商品イメージ1

弊社の真鍮製品にはクリアラッカー塗装がされれている物と塗装がされていない物があります。
ここではクリアラッカー塗装の有無の違いについて紹介します。

ラッカーの剥離方法を別の記事で紹介しています。
宜しければ、そちらもご確認下さい。
ラッカーの剥がし方


商品イメージ3

クリアラッカーとは

クリアラッカーは無色透明の塗料です。
木材や金属等、様々な素材に塗装されます。
真鍮製品では特に真鍮の経年変色を抑える為に塗装されます。
弊社ではクリアラッカー塗装の事を「ラッカー仕上げ、ラッカー塗装」等の様に表記する場合がありますが、特別な説明が無い場合「ラッカー仕上げ、ラッカー塗装」はクリアラッカーの事を指します。

写真左:クリアラッカー。顔料を含まない無色透明の塗料
写真右:ラッカー(赤色)。赤色の顔料を含む塗料。塗ると赤くなる。


商品イメージ3

経年変色とは

経年変色とは時間の経過により色が変わる現象の事で経年変化の一種です。
真鍮製品に於いては所謂「アンティーク色、アンティーク風」と呼ばれる色、風合いに変化していきます。
経年変色は真鍮が酸化する事で引き起こされます。
クリアラッカーを塗装すると真鍮の表面が空気に触れ難くなり経年変色を抑えます。
※クリアラッカーを塗装しても経年変色を完全に止める事は出来ません。

写真左:磨きたての真鍮製品。変色が無い状態。
写真中央:手で触れて数カ月経過した真鍮製品。手で触れた部分が変色し始めている状態。
写真右:数十年使い続けた真鍮製品。完全に変色した状態。


クリアラッカーを塗装するメリット、デメリット

真鍮製品にクリアラッカーを塗装するメリットデメリットについてご紹介します。

メリット
・経年変色を抑える
・真鍮製品に指紋が付かなくなり、お手入れが楽


デメリット
・経年変色し難い(アンティークの様な色に変色させたい場合、時間が掛かる)
・ラッカーが剥離し始めると斑に変色する。


商品イメージ3 真鍮製品にクリアラッカーを塗装する主なメリットは先に述べた様に経年変色を抑える事です。
その反面、 真鍮製品をアンティークの様な風合いにしたい場合、クリアラッカーが塗装されたままだと経年変色させるのに長い時間が掛かります。経年変色させたい方はラッカーの有無を確認してラッカーが塗装されている場合は剥離しましょう。

ラッカーを剥がしたい方は『ラッカーの剥がし方』をご確認下さい。


商品イメージ3

もう一つのメリットは真鍮製品は指紋が付かなくなり、お手入れが楽な事です。
クリアラッカーが塗装されていない真鍮製品は少し触るだけで指紋がはっきりと跡が残ります。折角綺麗に磨いても1度触れただけでまた磨き直さなくてはいけません。ドアに取り付ける案内板(弊社ではサインプレートと呼称)の様に人が触れる事があまり無いものなら問題ありませんが、ドアノブやハンドルの様な人が触れる事を前提とした金具の場合、ピカピカの綺麗な真鍮の色を維持するには毎日磨く必要が有ります。
クリアラッカーを塗装する事で金具に触れても指紋や跡が残らなくなり、毎日金具を金属クリーナーで磨かなくても綺麗な状態を長く維持する事が出来ます。

※写真左:磨きたての真鍮製品 写真右:手で触れて指紋が付着した真鍮製品


商品イメージ3

しかしクリアラッカーの塗装も万能ではありません。金具を長い間使用する内にラッカーが少しづつ剥がれていきます。その様な状態になるとラッカーの掛かっていない部分と掛かっている部分で金具の色が変わり、斑模様になります。


商品イメージ3

クリアラッカーは掛かっていた方が良い?掛かっていない方が良い? 

クリアラッカー有無のメリット、デメリットは人により異なります。
綺麗な真鍮の色を手間を掛けずに維持したい人にとってはクリアラッカーは有用ですが、アンティークの様な色に経年変色させたい人にとっては邪魔なものでしかありません。
どの様な状況で金具を使用するか、また経年変色させるのか、させないのか。それらを考慮する必要があるかと思います。